ピロリ菌と共に大きな胃潰瘍の原因
一般論でいえば、胃潰瘍の原因の大半はピロリ菌が占めます。従って、ピロリ菌を除菌することにより胃潰瘍や胃ガンなどのリスクを軽減することができるのは事実です。
(ピロリ菌の除菌を参照)
しかし、胃潰瘍の発症の直接的な原因としてクローズアップされているものがあります。
それが非ステロイド系消炎鎮痛薬による胃の疾患の発症です。
非ステロイド系消炎鎮痛薬について
私は結果的に検査でピロリ菌の保有者であることがわかり、その治療もしましたが、胃潰瘍になった直接のキッカケは「非ステロイド系消炎鎮痛薬の服用による発症」だったと思われます。
タイミング等を考えても他に思い当たるところがありません。
ちなみに、現在、日本ではピロリ菌とこの非ステロイド系消炎鎮痛薬(エヌセッドと呼ばれます)が胃・十二指腸潰瘍の2大成因となっていて、他の例は数%程度ですので、胃潰瘍の原因は完全にこのふたつと考えてもいいのではないかと思います。ピロリ菌に関しては他ページで書いていますので、ここでは非ステロイド系消炎鎮痛薬について簡単に書いておきます。
おむつかぶれのために良いものです
これは要するに「よく効く痛み止め」であるため、痛みを伴う疾患にはかなり広範囲で処方されているのが現状です。
このサイト
に「非ステロイド系消炎鎮痛薬の一覧」があり、ものすごく多くの種類が記載されていますが、目を通すと、一度や二度は飲んだことのある薬があるのではないでしょうか。
私も記憶にあるだけでも、「ロキソニン」、「ボルタレン」、「ポンタール」は飲んだことがあって、ロキソニンなどは風邪の際にも何度も出されている記憶があります。
つまり、危険性とは別にかなり手軽に処方されているのも事実なのです。
NSAIDsと胃に関しては、ウィキペディア - 非ステロイド性抗炎症薬などもご参考になさるといいと思います。
抜粋として、
> NSAIDsの最も成功した胃粘膜保護に関する試みは、アセチル化とpHの調整、また、胃粘膜保護作用を持つ薬剤との併用である。
> ある研究によると、NSAIDsを処方された患者の42%は、実際は不必要な処方であった。
クローブの歯痛の緩和
というあたりが大事なところだと思います。
つまりは、服用しなくてもいい痛みの場合はできるだけ服用しない、ということと、あとは服用するなら必ず胃薬と併用するということ。
私の時がそうでしたが、消化器以外の医科などでは案外にNSAIDsを無造作に処方することもあって、それはもちろん痛みによく効くからですが、その際には胃薬が一緒かどうかは聞いておいてもいいと思います。
原因はボルタレン
今回、私が発症した(と思われる)原因の薬剤は「ボルタレン」でした。
私は首の神経に持病があるのですが、数年に一度激しく痛むことがあります。 今年それが起こり。その際に整形外科医から処方されたのがボルタレンでした。
これが8月の中旬。
そのすぐ後頃から、軽い上腹部の痛みを感じていましたが、これは「今思えば」ということで、まったく気になるほどの痛みではなかったのです。いや、「痛い」というほどにも達していなかったかもしれません。 「なんかチクチクするかなあ」くらいのものだったような気がします。 場合によって、多少そのチクチクが激しくなったり、あるいはまったくなかったりしました。そして、病院に行く間もなく9月に倒れたわけです。
皮膚炎のための薬草
病院では入院後に主治医から「何か思い当たるようなことはありませんか」と聞かれて、その時に「そういえば少し胃が痛かったかもしれません」という程度の痛みでした。
その問診の際に「そういえば、8月にボルタレンを処方されて飲んでいました」と答えた時に、
「ああ、それですね。その可能性が高いです」と医者は言いました。
その後、ピロリ菌も見つかりましたが、タイミング的なことも含めて、ほぼ間違いなくボルタレンが原因だったようです。服用した期間はたった数日なのですが、それがこんな重大な結果をもたらすとは想像もしませんでした。
ボルタレンを処方した街医者(整形外科医)にも問題はなかったともいえず、その整形外科医はボルタレンと同時に胃薬を処方しませんでした。調剤の薬剤師の女性が少し首をひねっていたのを覚えています。
「これは胃に負担がかかれますから必ず食事の後に飲んで下さい」と彼女は何度も私に言いました。
私は適当に聞き流していましたが、こんな大きな結果になるのなら、ちゃんと効いておけばよかったかな、とも思いました。
痛みや炎症に関する病気で病院にかかった場合には一応、自分の薬を確認して、そこに非ステロイド系消炎鎮痛薬があるのなら、
・必ず食後に飲む
・必ず胃薬と同時に飲む
ということは厳守しましょう。
これで少しはリスクは減らせるはずです。
[注意]自分の発症原因をエヌセッドだと考えたのはあくまで自分自身の考えで、医者の診断書には「発症原因は不明」と書かれてあります。
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